2011年12月29日木曜日

Self Help Group

今日は「民族文化学」の授業の一環で、女性自助グループを訪ねてきました。
チェンマイから南に1時間半ほど下ったランプーン県にあるホアイカーン村。

その土地の名産品であるラムヤイ(竜眼、ロンガン)を使ったケーキを生産し、販売しています。
もともとは地元の学校の先生が専業主婦の経済的支援を目指して村の女性達に事業提案をもちかけたことから始まりました。
ランプーン県には大きな工業団地があり、日系企業もいくつか工場を持っています。
地元女性の現金収入の多くは、これらの工場の工員として働くか、あるいは、近隣農家での農作業が主だそうです。
ラムヤイケーキ・ホアイカーンでは、現在136人のメンバー(=株主)がいて、14人の女性達が週に3日ほどのシフトで働いているとのこと。販売で得た利益はメンバーに分配されます。
工場で単純作業をするよりも、農場で日に焼けながら農薬を播くよりも、あるいは、専業主婦として家で多くの時間を過ごすよりも、活き活きと自信をもって働けるようになったとのことです。



この見学会では、女性グループとインタビュー形式のディスカッションを行い、
どれだけ活発に発言したか、発言の内容は授業のポイントを押さえているか、
などを教授がチェックし、最終評価に反映されることになっています。

私のクラスには6カ国の学生が一緒に学んでいるのですが、
それぞれの質問がそれぞれの国を象徴しており、とても興味深かったです。

日本人の私は、女性グループの活動が女性達の自立だけではなく、家族関係に与える影響に興味がありました。女性側だけに焦点を当てたら、ポジティブな成果ばかりが挙げられるのですが、家族単位で評価したとき、問題点も見えてくるのではないかと思いました。やはり、想像していた通り、本活動に理解を示す夫もいる一方で、妻の本活動参加を快く思っていない夫もいるとのことでした。家事を今まで通りにこなした上で、活動に参加するなら文句は言わない、ということだそうです。本活動はボランティアではなく、現金収入を得る仕事であるにも関わらず、夫の理解と協力が得られず、家事+ケーキ作りと仕事量が2倍になった女性達もいるとのこと。女性のエンパワメント、自立などの支援を考える時、女性だけではなく男性の意識改革にも取り組まなくてはなりません。

中国からの留学生は、主に特許やケーキ生産に係る技術の機密保持に興味があったようです。中国では、成功したビジネスは翌年にはコピーされてしまうとのこと。ラムヤイケーキ・ホアイカーンはOTOP(日本の大分から始まった一村一品運動)に商標登録しており、毎年OTOP証明を申請して保持しているとのこと。よって、例え技術がコピーされたとしても、その会社が新たにOTOPとして商品登録することは難しい。

ドイツ人は私の質問を受けて、では、店の近くに保育所などを作って共同で子供の面倒を見たら良いのではないか?というアイデア。確かに、ドイツには大学内にも保育所があります。シングルマザーや社会的弱者に対する保障が手厚いドイツならではの発想です。



それにしても、社会学って答えがないから難しいですね・・・